目的
国際開発金融機関(MDB)および他の国際金融機関(IFI)の間で、資金配分枠組みおよび特定の債務・融資政策の実施に関する情報共有および調整を促進することを目的とするこれらの基本原則は、すべてのMDBおよび他のIFIに対して開かれたものであることを前提に策定されています。
融資政策
- 債務の脆弱性が高い国に対しては、該当する場合、非譲許的融資を制限します。
- 資金配分の決定(金額、条件、関連する融資条件)において、以下の通り、債務の脆弱性を考慮します。
- 世界銀行と国際通貨基金(IMF)が共同で策定した債務持続可能性の枠組みに基づき、債務の脆弱性が高い国に対して、贈与など譲許性の高い融資を優先する。
- 配分と条件については、政策に基づき脆弱性への対応のインセンティブを確保する。例えば、譲許的融資と非譲許的融資の両方について、世界銀行の持続可能な開発金融政策(SDFP)または他の金融機関の同様の政策およびIMFの債務上限政策(DLP)に定義されている政策行動やパフォーマンス行動を反映させることにより、インセンティブを生み出す。
- 世界銀行・IMF共同の債務持続可能性の枠組みで合意された方法と原則に基づき、融資のグラント・エレメントを算出する。
債権者調整
- 債務の透明性向上と債務管理の強化を目的とした政策行動を起こすよう借入国を支援する取組みを調整します。
- ステークホルダー間の調整を強化し、債務脆弱性を低減する政策に関する対話(可能であれば国レベルでの対話も)を進めます。
- MDB、他のIFI、被援助国との間での、融資および債務関連政策に関する定期的な対話を促進します。国際会議の場で調整を図る場合もあります。
- すべてのMDBおよび他のIFIの参加を促します。
情報の共有と透明性の向上
- 本原則の対象となる政策の適切な実施に必要な要素の情報を、関連機関の情報公開政策または開示政策の要件に従って共有します。ここには、適用可能な政策および関連するパラメータ/対応(上限など)、非譲許的融資の提供、特別措置の下での融資または特別条項の設定された融資の提供(担保設定、延滞など)が含まれます。
- 関連機関の情報公開政策または開示要件に従って、ウェブサイト上で政策決定の透明性を高めます。ここには、関連する債務政策、国別情報、他の関連ウェブサイトへのリンクが含まれます。
金融イノベーション
- 借入国の強靱性を高める融資ソリューションに関する国際的な取組みを支援します。関連機関の管理フレームワークと整合性を保ち、かつ援助対象国にとって有益な場合には、そうした金融商品を援助対象国に提供することを検討します。